七転び八起きズ

映画と写真とゲームと

久々の邦画

前から気になってた「マイ・ブロークン・マリコ」という映画を

Prime Videoにて観ました。

ということで、いつものネタバレ含む感想です。

 

あらすじをざっくり。

ある日シイノが友人マリコの不幸を知り、

その理由に見当がついていたシイノはマリコの骨壷を奪い旅に出る。

マリコはなぜ何も言わずに逝ったのか、

答えのない問いにシイノが紆余曲折する。

最終的にはマリコのメッセージを受け取って、

シイノが前を向けるような兆しが見えるみたいな話。

観る人のコンディションによっては打ちのめされる作品(だと思う)。

 

マリコの生きてきた環境が酷いのは言うまでもなく、

守られるべき子供時代に父親は鬼畜で母親は消えてしまって

成長の過程で培われるはず理性や感情の扱いがわからないまま、

大事な人への愛情の示し方が自虐に向かっているのが切なかったです。

 

ラストのマリコがシイノに宛てた手紙のシーン。

映されてはいなかったけど、安心したような笑顔を見る限り

シイノの中のモヤモヤが一掃される内容だったように思います。

旅の末に辿り着いた海岸で叫んだ言葉がシイノの本心だったはずなので、

マリコが自分を置いていったのではなく、

彼氏ができると全く連絡をよこさなくなる

いつものマリコのようなメッセージが書かれてたんじゃないかなと…

シイちゃん、私のこと忘れたら呪うからね とか

私がいないからって彼氏作らないでね とか。

 

題目の「マイ・ブロークン・マリコ」について。

全くの的外れかもしれないけどマリコ自身が壊れていたのではなくて、

育った家庭環境やシイノとの関係も、

マリコを取り巻く周りがポンコツ(ブロークン)だったんじゃないかと

そんな風にも思ったり。

なぜだかわからないけどマリコだけが壊れてるようには思えなかった…

 

それにしても、吉田羊さんの存在感がすごかった。

でも、なんであんなしょーもない父親と再婚したんだろう。

マリコがもう少し一緒に暮らせてたら、

なにか変わってたのかな…と希望的観測をしてみる。

 

骨壷が宙を待ってキラキラとしてたのが印象的でした。

兎にも角にも、久々の邦画を堪能出来てよかった。

 

 

 

 

 

ピグパグ